
インターネットでSEO対策を調べている時に、こう思ったことはありませんか?
「ユーザーの検索意図を理解しましょう。」
「検索インテントから考えて、記事を執筆しましょう。」
5年前にアフィリエイトに挑戦してから、上記のように説明している記事を数多く見てきました。
SEO対策について学びだした初心者には、非常に難しそうな単語だと思います。
ですが、この「検索意図」というのは、SEOで上位表示を達成するためには非常に大切な要素なんですね。
検索意図というのは、「ユーザーが検索する目的は何か?」という意味です。
そして、この検索意図から「クエリ」に分類する必要があります。
検索クエリとよく言われますが、クエリとはユーザーが検索する際に入力する「キーワード」「フレーズ」のことを示します。
このクエリの分類を意識し始めると、以下のような変化が起きます。
- 検索からの流入が底上げされ、アクセスが少しずつ上がる
- 無理なアフィリエイトをせずに、勝てる土俵を選べるようになる
- キーワード選定や散りばめ方で困ることがなくなり、リライトが楽になる
- このクエリは「この単語」という明確なルールを決めることが出来る
このクエリの分類を覚えれば、「博打でSEO対策をしなくなる」ので、迷わず記事を書き進めることが出来ます。
この記事は、検索意図やクエリ分類の重要性がイマイチわからないSEO対策初心者に向けて書いています。
そんなSEO対策初心者さんでも、
- ユーザーの検索意図によるクエリの分類を理解できる
- 自身が書いた記事のクエリを分類することができる
- 各クエリに対してSEOの対策を施し博打でないサイト運営ができる
このような変化を、この記事を読むことで得られるでしょう。
それでは説明します。
この記事の目次
SEO対策の検索意図とクエリの説明
SEO対策において、検索意図とクエリというのは下記のように定義することが出来ます。
- 検索意図→ユーザーが検索する目的
- クエリ→検索窓に打ち込まれたキーワード
クエリという単語は、「問い合わせる」という意味を持ちますが、検索窓に問い合わせるという由来もかねて「検索クエリ」と呼びます。
Googleサーチコンソールを常日頃見ている人ならわかりますが、クエリの登録数が多くなればなるほど、検索結果での表示回数は増えやすいです。
SEO対策はユーザーを知ることから始まる
「ユーザーに焦点を絞れば、あとはみんなついてくる」
これはGoogleの掲げる10の事実にもある、Googleの理念です。
2:1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番
3:遅いより速い方がいい
4:ウェブ上の民主主義は機能する
5:情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない
6:悪事を働かなくてもお金は稼げる
7:世の中にはまだまだ情報があふれている
8:情報のニーズはすべての国境を超える
9:スーツがなくても真剣に仕事はできる
10:「すばらしい」では足りない
Googleの収益源は、検索結果に企業が広告を貼るための、”広告費”です。
企業が広告を出したいと思う環境を作るには、検索ユーザーを増やしていく必要があります。
誰もが使えて、誰もが問題を解決できる検索エンジンを作れば、検索ユーザーは増えますよね。
僕達がどんな気持ちで検索しているのかを把握することができれば、Googleの検索エンジンは人々の生活の中に溶け込み、長期的に広告費を稼ぐことができるわけです。
検索インテント(意図)は4つに分類できる
そこでGoogleが注目したのが、検索インテント(意図)です。
ユーザーが検索する意図をGoogleの検索エンジンが理解し、その意図に対しての答えを検索結果に表示するようにしたのです。
そしてその検索意図は、主に4つに分類されると言われています。
- 知りたい
- やりたい
- 行きたい
- 買いたい
この4つの検索意図から、ユーザーは検索していると言われています。
確かに、思い出してみると当てはまる点が多いように感じませんか?
- これっていったい何なんだろう?(知りたい)
- あれどうやったらできるんだろう?(やりたい)
- あそこに行くにはどうしたらいい?(行きたい)
- あれ欲しいけど実際どうなんだろう?(買いたい)
僕達の検索する理由は、全てこの4つで上手く分類することが出来てしまいます。
さて、ここでクエリが出てきます。
SEOにおいて重要視される4つのクエリ
そして、Googleは「検索窓に打ち込まれたキーワード」からユーザーの検索意図を判別して検索結果を表示しています。
それぞれの検索意図の意味から、下記のようにクエリに呼び名が付いています。
- 知りたい→Knowクエリ
- やりたい→Doクエリ
- 行きたい→Goクエリ
- 買いたい→Buyクエリ
問題は、それぞれのクエリごとに検索結果に特徴があるということです。
解説していきます。
知りたい(Knowクエリ)
ユーザーが知りたいと思ったときに検索されるクエリです。
- 「SEO対策 とは」
- 「SEO 意味」
等が該当します。
このクエリで検索されたときの検索結果には、以下のような特徴があります。
- リスティング広告が比較的出ない
- 情報量の多いものが上位表示される傾向がある
- メインキーワード以外はタイトルに含まれていなくても上位表示を狙える
リスティング広告が比較的少ない
ユーザーが何かを知りたいと思って検索している場合、リスティング広告は比較的出にくいです。
殆どの場合、企業がリスティング広告を出すということは、サービスや商品を購入してもらいたいという理由があります。
「買いたい」と思っているユーザーにそのような広告を表示することは、とても効果的です。
しかし、「知りたい」と思っているユーザーに「商品を買わせよう」としても費用対効果は薄いわけです。
Googleは、ユーザーの検索意図に沿って最大のパフォーマンスを発揮できるときに広告を表示します。
Knowクエリの場合、リスティング広告が表示されないのはそういった理由からですね。
情報量が多いものが上位表示される傾向がある
知りたい(Know)クエリの場合、情報量の多いページが上位表示されやすいです。
それは考えてみれば当然のことですね。
ユーザーが知りたがっているのに、情報量が少ないページを上位表示しても「ユーザーが悩みを解決できる」可能性が減るだけです。
セカンドキーワードが含まれていなくても上位表示できる
仮に、「SEO対策 意味」という検索キーワードを打ち込んだとしましょう。
SEO対策という大まかなジャンルの中で、初心者に関する情報が知りたい(Know)と思っているわけです。
このような複合キーワードの2単語目を、僕は「セカンドキーワード」と呼んでいます。
「SEO対策 意味」だと、「意味」がセカンドキーワードになりますね。
では、実際に検索してみましょう。
上記の画像を見てもらえると分かると思いますが、セカンドキーワードがなくても上位表示は可能です。
自然検索3位の記事のメタディスクリプション(説明文)に、1つだけ「意味」というキーワードが入っていますね。
しかし、ディスクリプション等の「スニペット」と言われる部分に関しては、検索結果に直接的な影響は確認されていません。
このKnowクエリに関しては、キーワードが含まれているのか?ということよりも、「その検索キーワードに対しての答えが含まれているか?」が重要になります。
やりたい(Doクエリ)
ユーザーが何か方法を求めて検索した際は、このクエリに分類されます。
- 「SEO対策 方法」
- 「SEO対策 簡単」
等ですね。
実際に「SEO対策 簡単 方法」で検索してみましょう。
実は、Doクエリの場合は「無料」「簡単」「解説」等のキーワードが入っていると上位表示はされやすい傾向にあります。
また、Doクエリのキーワードと一致したYouTube動画があればそちらがGoogle検索のトップに表示されます。
このクエリで検索されたときの検索結果には以下のような特徴があります。
- 情報量が多い記事よりも方法がわかりやすく説明されている記事が上位表示される
- 簡単・手軽・画像あり等のキーワードで書かれた記事が多い
- 速くて分かりやすい動画コンテンツが優先される
行きたい(Goクエリ)
ユーザーがどこかへ行きたいと検索した際は、このクエリに分類されます。
- 「北海道 札幌市」
- 「札幌市 ネットカフェ」
等がそれに当たります。
実際に「札幌時計台」と検索してみましょう。
このクエリに分類された検索結果では、Google Mapsが表示されるという特徴があります。
そして、このクエリにて上位表示するために考えるべきことが以下の点です。
- どこから目的地を目指すのか
- 目的地の口コミやユーザー体験
- これに関しても、記事の後半で詳しく説明します。
買いたい(Buyクエリ)
ユーザーが買いたいと思い検索したときににはこのクエリに分類されます。
このクエリでの検索結果の特徴としては、リスティング広告の表示率が高いことにあります。
場合によっては上位表示をリスティング広告が独占してしまうこともあります。
実際に「プロテイン」と検索してみましょう。
上記の画像では、検索結果の上位をスポンサー枠が独占していますね。
なので、このBuyクエリに分類される記事を書く際は、リスティング広告での運用をメインにするのも一つの手です。
では、リスティング広告以外の自然検索で上位表示を実現するにはどうしたら良いのか…?
それは、下記の要素で勝負するしかありません。
- 質の良いユーザー体験
- 実際の購買数(売れているかどうか)
このことに関しては、この記事の後半で詳しく説明します。
各クエリに対してのSEO対策はどうすれば良いのか?
では、各クエリに対してのSEO対策をもう少し詳しく解説していきます。
上記でも軽く述べましたが、ここでは上位表示するためのSEO対策のことだけをピックアップしていきたいと思います。
Knowクエリは情報量で勝負しよう
ユーザーが知りたいと思っている場合は、情報量で勝負しましょう。
この際気をつけてほしいのが、以下の点です。
- 文字数と情報量は比例しない
- その検索キーワードについての答えを先に明記する
- 専門用語はあまり使わず、使った場合は解説を入れる
- 説明コンテンツなので、定義や分類、具体的な説明を明記する
- それに関連するキーワードもコンテンツに混ぜていく
これらが注意点となります。
まず、文字数と情報量は比例しないということを覚えておいてください。
- 真っ赤で車体が低くて速度が速いスポーツレーシングカー
- 赤いクーペモデルの速いスポーツカー
文字数は2の方が少なくても、ユーザに伝わる度合いは一緒だと思います。
また、繰り返しになりますが、Knowクエリは「検索キーワードについての答えを明記する」ことを忘れないように。
Doクエリはよく使われているフレーズを使おう
やってみたい…という感情から検索したときのDoクエリ。
実は、このDoクエリの場合使い勝手の良いフレーズが既に決まっています。
これらのキーワードは、Doクエリにおいてよく上位表示されるフレーズです。
徹底的に使っていっても良いと思います。
Doクエリの場合、「誰でもできる」ような分かりやすいコンテンツを作成することを心がけてください。
企業の大手サイトをコンサルした経験も何度かありますが、数百記事あるサイトでも"8割以上"は初心者に向けた記事で固めて流入を獲得していることが多いです。
Goクエリはなぜその場所が検索されるのかを考えよう
Goクエリの場合は、先程も記述していますが、現在地を明記してあげることが大事です。
よって、以下のようなSEO対策が挙げられます。
- ターゲットユーザーの所在地を明記すること
- 何故その目的地なのかを考えること
- 徒歩何分等のアクセスを明記してあげること
これは、Googleが位置情報システムを使って、「検索ユーザーの居場所」と「検索された目的地」を照合しているからです。
検索キーワードに現在地を打っていないのに、検索結果には最寄り駅からのアクセスが書かれていた…なんてこと、ありますよね。
場所についての記事を書いていて、なおかつGoクエリと判断される場合は、
- 札幌駅から徒歩5分で行けるカフェをまとめてみた
- 札幌から富士山登頂まで何時間かかる?
など。
目的地と、ユーザーが居ると思われる現在地をキーワードに入れてあげましょう。
また、その目的地に向かう理由は何故かを考えることは、Goクエリにとって非常に有効な手段です。
↓
タイトル『札幌時計台は駅から徒歩5分で行ける市内観光スポットの1つ』
というように、
目的地+現在地+理由キーワード
の3つでコンテンツを作成するのが理想的です。
Buyクエリは詳細なユーザー体験と購買数で勝負しよう
Buyクエリは非常に特殊で、質の良いユーザー体験と実際に購入されている数が大事になってきます。
実際に買ってみた、試してみた系の記事は上位表示されやすい傾向にありますが、貴方はしっかりと書けているでしょうか?
質の良いユーザー体験を提供するために、以下のような点が大事になってきます。
- 商品の説明,魅力,機能性など
- 販売元の評価,安心かどうか等
- コストパフォーマンスについての比較等
- 配送は速いか,丁寧か,便利か
- 返品交換等は簡単かどうか
- 購入する際の手続きの詳細
- 電話やメール,店員の接客はどのようなものか
- アフターサービスの存在や詳細
- 各種広告の紹介やキャンペーン適用の詳細
- 全体的な評判と話題性の高さ
これらの点を意識し、記事を作成していきます。
そして、扱う商品においては『実際に売れているもの』が良いでしょう。
Googleの検索結果はわざわざ売れていない商品を紹介することはありません。
売れている順でさまざまな商品ページを表示しています。
検索意図を考えたSEO対策で特に注意して欲しい2つのこと
ここからは、「これだけは言えるから気を付けておこう」というポイントを2つ解説します。
物販系はリスティング広告には勝てない
物販系に関しては、ユーザーの買いたいという理由で検索されていることが多いです。
なので、自然検索結果よりもリスティング広告を運用するほうが、売上を出すのには向いています。
もしも、自サイトで物販系を扱っているのであれば、検索結果で上位表示を狙いに行くのではなく、
- メルマガなどのリストからの流入
- SNSを使った宣伝効果からの流入
これら2つを戦略に取り入れるべきです。
セカンドキーワードはタイトルに必須ではなくなった
前述していますが、僕は複合キーワードにおいて2つ目,3つ目のキーワードをセカンドキーワードと呼んでいます。
このセカンドキーワードは、タイトルに必須では無くなりました。
特に「知りたい(Know)クエリ」で検索されたときは、キーワードの一致で検索結果を返していません。
繰り返しになりますが、「その検索キーワードに対しての答えが記事に含まれているかどうか」を重視しましょう。
まとめ:SEO対策としてクエリの分類をマスターしておこう
いかがだったでしょうか?
- SEO対策としてクエリの分類
- 各クエリへの対策方法
これらをマスターすれば、かなりWEB集客に役に立つとわかったと思います。
- 自分が書いている記事は、果たしてどのクエリなのか?
- 今から書こうとしている記事は、どのクエリに該当するのか?
これらをしっかりと自問自答してから、記事作成業務に取り掛かってみてはどうでしょうか?
SEO対策が博打ではないことが実感できるはずです。
今回の記事は以上になります。